人気ブログランキング | 話題のタグを見る

中国日記

上海
暑すぎる上海ではTシャツの腹部分をたくし上げ、脇に挟んで歩く男達をよく見かけた。小児科で順番待ちをする子供を連想し、愛くるしく思っていたのは自分だけだろうか。その後、行く先々でこの上海スタイルに出会った。

黄山
上海からバスで黄山へ。
ガタゴトと山道を走るバスにゆられ、深夜0時、とある町に降ろされた。ガイドブックによると、黄山には黄山風景区と屯渓にバスターミナルがあると書いてある。どちらに着いても、地図を頼りに何とか手頃なホテルまで行こうと思っていた。だが、どうやらここはそのどちらでもないようだ。15分ほど歩いて気づく。灯りを頼りに歩ける範囲が徒歩15分圏内である。1番の大通りにはホテルが並んでいたが軒並み断られ途方にくれる。外国人はお断りらしい。
公園で寝る。
朝5時、おじいさんが公園の内周をぐるぐる歩き始め、気になって起きる。寝る前に買っておいたビスケットとオレンジジュースで朝食。ビスケットがすごい味をしている。原材料を上回る雑味。どんな油を使っているのだろう。2枚で満たされる。
さて出発するのだが、どうやらここは黄山市黄山区という街らしい。群馬県群馬郡群馬町のようなところだ。黄山風景区のバスターミナルからは山を挟んで真北に位置する。
黄山区→登山→黄山風景区バスターミナル→屯渓
足とロープウェイとバスを駆使して何とか目的達成。
中国日記_a0189537_2094581.jpg


上海→敦煌
一度上海へ戻り、上海から列車とバスで敦煌へ。36時間。
チケット売り場で寝台をお願いしたが、座席になった。「おいおい」と言おうとしたが、値段を見て踏みとどまる。325元、安い。
だがその対価は大きかった。
2体2の向かい合わせ。背の倒れない直角の硬座。4人で使う小さいテーブルが一つ。誰かが大人買いしたカップラーメンが段ボールに入ったままそのテーブルに置いてある。「おいおい」(心の声)
通路を挟んで隣は6人組の席でさらに辛そうである。そしてその通路は自由席の乗客で溢れている。トイレには数人跨いでいった。
星空の下で寝た黄山の夜を懐かしむ。

敦煌
案の定体調を崩し、ホテルへ駆け込む。寝たら回復したが、別の症状が現れる。街は砂が舞い、非常に乾燥している。鼻水と咳が止まらなくなった。
そんな事はなんのその。めいいっぱい観光した。
中国日記_a0189537_2094683.jpg

中国日記_a0189537_2094737.jpg

中国日記_a0189537_2094887.jpg


蘭州
敦煌から14時間。またも寝台が取れず、硬座。あぁ寝台に乗りたい。
新しい街に来たらまず列車のチケット購入に走るのだが、6日後の北京行きが既にない。今後の予定を、牛肉面を食べながら考えた。
注文が入ってから生地を伸ばし麺にしてゆく。生地はその他の注文にも合わせ、あらゆる形に変わる。その姿は鮮やかだが、地味な仕事である。牛肉面小腕4元。一日何回その作業を繰り返すのか。
余計なことも考えた。

西寧
中国の都市は何処へ行っても同じように栄えているが、そこで暮らす人々は様々であった。
アディダスやその他のブランドショップの並ぶ街一番の繁華街にて。
白い帽子をかぶった回族の男達。チベット仏教の袈裟を纏った男達。街路樹の根元で用を足す少女。羊肉餅にかぶりつく黒スカーフを巻いた女性。ヤクの乳を発酵させた酸奶を売る少年。青海湖ツアーに申し込みした自分に「あなたの名前はない」と頑なに乗車を拒むガイド。
優しい人に沢山出会ったが、冷たくされることもしばしば。
露店にて新しいコック帽を購入。

天水
移動中に一泊した街。
屋台で食べた饂飩が旨かった。小腕4元。鶏ガラのスープに肉のしっかり詰まったワンタンが20個くらい入っている。干し海老と海に浮く海苔のようなものが入っていて飽きない味。テーブルに置いてある辣醤(唐辛子とその他のスパイスを合わせた自家製調味料)を入れるとより一層食欲が増した。
辣醤はどの食堂にも置いてあり、店毎の味がある。
舌が痺れるほど山椒の効いたもの。沖縄のこーれーすーぐのように酒のつんと香るもの。旨い店は辣醤のセンスも良い。
ここの辣醤は胡麻の香りと旨味がしっかりして、辛さのバランスが調節されていた。
食べ歩きする予定が一軒で満腹になり、明日の移動中に食べる果物を買って宿に着く。

西安
そろそろ所持金が寂しくなって銀行で両替。その後、列車のチケット売り場へ。北京行きの新幹線がとれて一安心するが、両替したお金がほとんどなくなった。
西安のユースホステルは外国の観光客が多く、かたことの英語と雀の涙程の漢語しかしゃべれない自分は肩身が狭かった。
城壁を歩いて過ごした。
中国日記_a0189537_2094871.jpg

新幹線乗り場は空港のような設備だった。
北京
今回の旅の最終地点だが、全然終わる気がしない。興奮気味。路上で売っていたアイスキャンディで冷やしながら天安門広場を歩いた。
中国日記_a0189537_2094975.jpg

地方から毎日何千人もの観光客が訪れるという。この日もいたるところに観光バスが止まっていた。自分は故宮へは行かず、その裏の景山公園から故宮を眺めた。
中国日記_a0189537_2095099.jpg


帰国の日は朝から北京動物園へ。パンダを観て、うに(猫)を想う、、、気がついたら時間が迫っていて焦る気持ちで空港へ。なんとか間に合ったが飛行機は飛ばなかった。エンジンの不良。部品を日本から取り寄せることに、、、空港近くのホテルで一泊する。最後のホテルで気が緩み、忘れ物と下痢をする。